乳幼児健診で言葉や発達の遅れを指摘された我が家の長男。
今回は、児童デイサービスを利用するまでの流れについてです。
目次
3歳児健診でことばの遅れを相談する
3歳児健診で、ずっと悩んでいた息子の「ことばの遅れ」について予診票に記入し、その時に担当となった小児科医の先生に相談をしました。身体測定など全員が受ける内容を全て終えた後、別室に通されました。
そこには作業療法士の方がいて、子どもの成長の経過などについて話をし、それに基づいて作業療法士の方が子どもに幾つか質問したり、お話ししたりして、子どもの症状、状況を具体的に把握していました。そして、やはり年相応の受け答えができていない、ことばが遅れているとの診断がなされ、その上で保護者としての要望を聞き、我が家のニーズに適しているのは、どのような療育なのかを一緒に考え、幾つかの提案がされました。
我が家のニーズは、以下のものでした。
・なるべく早く多くの回数・時間の療育を受けたい
・言葉について、専門的かつ個別に指導してほしい
本来であれば、初めて発達の遅れなどを相談した場合は、自治体で行っている「相談療育支援事業」などに参加し、そこで同じ悩みを抱える保護者や子ども達と接っしたり、専門スタッフに個別に短時間お話を聞いてもらい、アドバイスをしてもらったりする集まりに参加するよう促されるようでした。
しかし、それは月に1~2回程度の開催であり、さらに直接子どもに療育が施されるものではなく、親の心のケアが中心になるものであり、我が家のニーズはその一歩先を望んでいたので、次のステップに進むべく、区役所の保健福祉課と相談支援事業所へ相談する事を勧められました。
保健福祉課での手続きについて
その場で保健福祉課に行く日時を予約し、後日子どもを連れて行くことになりました。そこでは子どもの様子は少し見る程度で、今後の手続きについてのお話をいただくのがメインでした。
今後の流れは以下のようなものでした。
1)障害福祉サービス等の申請書を区役所に提出する
2)区役所から「サービス等利用計画案提出依頼書」が交付される
3)相談支援事業所に「サービス等利用計画案」の作成を依頼する又は、自身でセルフプランを作成する
4)区役所に「サービス等利用計画案」を提出する
5)障害福祉サービス等の支給決定
我が家は3)において、セルフプランを作成しました。理由は、記入する内容が少なく簡易なものであり、事業所に依頼するとその分時間がかかってしまうためです。
特に何の問題もなく、区役所で手続きした後1~2週間後に、無事「障害児通所給付費支給決定通知兼利用負担額決定通知書」と「障害児通所支援受給者証」が届き、いつでも療育を受けられる状態になりました。
相談事業所に訪問、児童デイサービスを選択するにあたってのサポートを受ける
私の住んでいる地域には相談事業所が2つありましたが、1つは成人の障害者向けの相談事業所だったため、消去法でもう一方を選びました。こちらでは、子どもの状況と我が家のニーズ等を把握し、子どもの特性などに合致した児童デイサービスを幾つか紹介してくれました。
しかし、年度終わりに近い時期ということもあり、空いている施設がほとんどありませんでした。その選択肢が少ない数か所の中から、パンフレットなどを参考に、2か所程度に候補を絞り、見学、さらにあまり無い事例のようでしたが、体験入所もさせてもらえることになりました。
児童デイサービスをどう選ぶ?
見学・訪問した2か所の児童デイサービスは、それぞれ特徴が違うものでした。
一方は、給食・おやつあり、小規模集団での指導&個別指導を毎回行う、保育士などの資格保持者のみがスタッフとして在籍している、幅広い活動内容があり子どもの経験が豊かになる、重要事項説明書や契約書の内容がしっかりしている。
そしてもう一方は、10数名の中規模集団での活動が中心、ストップウォッチで時間を区切り1日の工程の中に数多くの作業を取り入れている、給食はなくおやつのみ、教材費おやつ代が安価、若手のスタッフが多くフットワークが軽い。
それぞれの良さがあり、2か所を併用しようか悩んでいましたが、相談事業所の方に、「幼稚園と2つのデイサービスを利用していると、連絡が煩雑になり、また利用料の支払いも複雑になるので1か所に決めた方がいいのではないか」とのアドバイスを受けました。
次春より幼稚園入園を予定しており、その幼稚園は大規模であったことから、幼稚園では難しい個別での対応が充実しており、子どもがストレスにならないよう子どものペースも重視してもらえる、かつ資格保持者が多く重要事項説明書や契約書などがしっかりしていて子どもを預けても安心できると思える方を選択することにしました。
児童デイサービスに通所して良かったこと、変わったこと
我が家の選択は、今になって振り返っても本当に良い選択だったと思います。
我が家で利用することになった児童デイサービスでは、スタッフ全員が障がいの特性やそれぞれの年齢に即した子どもの特徴を的確に把握し、子どもの成長をしっかりサポートしてくれました。
1番の課題であった言葉の指導をしていただく他に、小集団での社会性を高めるべく、お友達との関わりの場も設けられ、トラブルの度に対処法などを丁寧に教えていただきました。
そしてそれはみるみる子どもの中に蓄積されていき、お友達と関わればトラブルばかり起こしていた息子が1年後には幼稚園でお友達にトラブルの対処法を提案する姿が見えるまでになりました。
また幼稚園でできなかったこと、例えばはさみ等の道具の使い方なども個別に教えていただき、できることがどんどん増えていき、子どもは自分に自信が持てるようになってきました。
さらに、保護者として気になること、言葉に関する専門的な質問をどのスタッフにしても的確に返答してもらうことができ、とても勉強になり、さらに安心して子どもをお任せできました。
子どもの障がいのこととなると、他の保護者の方と簡単に共有できるものではなかったので、スタッフの方に息子を理解してもらえる、話を聞いてもらえる…それだけで保護者としての私自身もとても救われました。
そのおかげで、子どもに客観的視点を持つことができ、以前より余裕をもって、寛大に接することができるようになり、子育ての苦痛が少しずつ和らいでいくのを感じました。そしてそれはいくつもの相乗効果を生みました。
コメント